今年の高校野球春季岩手県大会で準優勝した水沢の佐々木大志投手(3年)が17日、早大スポーツ科学部の12年度スポーツ推薦入学試験(硬式野球部)に合格した。185センチの長身から最速141キロの直球を投げ下ろし、今夏2回戦の宮古工戦では本塁打を放った好素材。全国大会出場経験はないが、貴重な大型左腕として将来性を評価された。

 2代続けて水沢-早稲田の道を歩む。父は、東日本大震災で壊滅的被害を受けた高田の野球部監督、佐々木明志氏(48)。早大時代は外野手で「(出場選手紹介で)神宮に母校水沢の名が響いた時、身震いした」という。その父を尊敬する大志投手も「難関ですが、もし行けるなら同じ早稲田がいい」と希望していた。

 同期は、今夏の甲子園で優勝した日大三(西東京)のエース吉永健太朗や甲子園5季連続出場の智弁和歌山・道端俊輔捕手ら。部員数が100人を超える名門で競争を始める長男に、明志氏は「スポーツ推薦の重圧は大きいでしょうが、少しでも早く戦力になってほしい」とエールを送った。