<高校野球秋季青森大会:三沢商2-1五所川原工>◇21日◇2回戦◇八戸市長根公園野球場

 三沢商が延長10回五所川原工にサヨナラ勝ち、2年連続で8強入りした。

 背番号1、冨田日南登(ひなと=2年)が打って守って投げて勝利に貢献した。スタメンでは1番打者の遊撃手。6回から救援登板し、5イニングを1安打無失点に抑えた。10回表は相手を3人で仕留め、サヨナラ勝ちへのリズムを自らつくった。

 打撃では1回裏の最初の打席で右中間二塁打を放ち出塁。先制点のホームを踏んだ。1-1で迎えた延長10回裏2死二塁、センター左にサヨナラ二塁打を放ち、ガッツポーズ。5打数2安打1打点。2安打はチーム最初と最後の打席の価値ある二塁打だった。

 打者としては「ここで決めるしかないと思った。ストレートを狙っていた」と声を弾ませた。投手としては「自分が崩れたらチームの雰囲気が悪くなる。苦しくても笑顔での投球を心掛けた」という。先発の左腕冨田尭(2年)も5回を1安打1失点とゲームをつくり、バックがもり立てた。

 前日(20日)の初戦は東奥学園に0-3から逆転勝ち。この日は延長の末、サヨナラ勝ち。苦しい接戦を連勝した。小笠原潤監督(42)は「2人の冨田だけでなく全員の勝利。この2勝はチームの今後への自信になる」ときっぱり。波に乗った三沢商が台風の目になる可能性も十分だ。【北村宏平】