引退を決意した野茂英雄は数々の言葉を残した。近鉄時代から言葉数が多い方ではなかったが、まとめて振り返ってみた。

 ◆「僕は、花があるうちにやめるんじゃなく、落ちぶれてボロボロになっても投げ続けようと決めました」(90年10月26日、ルーキーで新人王、MVPなど8冠に輝き)

 ◆「今日は投げられただけでうれしい。全力投球できて満足です」(95年5月2日、ジャイアンツ戦で大リーグデビュー、5回1安打7奪三振)

 ◆「うれしい。そのひと言しかありません。結果は良かったけど、相手打者に助けられました」(95年6月2日、本拠地ドジャースタジアムでのメッツ戦で8回0/3を投げ、被安打2、1失点で大リーグ初勝利)

 ◆「金額よりやることに意義がある。チャリティーには何らかの形で貢献したい」(95年8月17日、エイズ撲滅の「K基金」を設立し)

 ◆「メジャーは見に来なければ分からない。選手ならば、やってみなければ分からない。日本からもっと選手が来て、大リーグでプレーすることが当たり前のようになればいい」(96年1月23日、ナ・リーグ新人王受賞会見で)

 ◆「(記録は)個人的にはすごくうれしいけど、今の大事な時期に勝てたことがとてもうれしい」(96年9月17日、ロッキーズ戦でノーヒットノーランを記録)

 ◆「僕も含めて前田、伊良部と同じことの繰り返し。早くルールをつくって欲しい。僕が言ってどうこうなるものなら、インターネットに流しますよ」(97年2月16日、伊良部の移籍問題が球界を騒がせている時に)

 ◆「(記録は)全く考えていませんでした。完投した試合の延長です」(01年4月4日、オリオールズ戦で2度目のノーヒットノーランを記録)

 ◆「こんな数字はすぐに越されますよ」(03年4月20日、ジャイアンツ戦で大リーグ通算100勝を達成)

 ◆「才能ある選手にプレーする場を提供したい。未来のプロ野球選手、メジャーリーガーを数多く育てて野球界を発展させたい」(04年1月22日、NOMOベースボールクラブのユニホームお披露目の席で)

 ◆「コンディションはいいです。これからも挑戦を続けたいし、自分のベストを尽くしたい」(05年2月28日、デビルレイズの紅白戦で1回をわずか9球、3人で片付け復活の兆しを見せる)

 ◆「僕自身はそんなに意識してなかったんですけど、チームメートが意識させてくれた。本当なら何試合か早めにクリアしたかったけど、できて良かったです」(05年6月15日、ブルワーズ戦で日米通算200勝を達成)