【アトランタ(米ジョージア州)4日(日本時間5日)=四竈衛】日本人最高齢でメジャーデビューを果たしたメッツ高橋建投手(40)が、8日(同9日)のパイレーツ戦での初先発が決まった。ブレーブス戦の試合前、ジェリー・マニエル監督(55)が明かしたもので、不調のペレスに代わり抜てきされた。2日(フィリーズ戦)の好救援が認められ、本拠地ニューヨークで先発マウンドに上がることになった。

 ブ軍戦終了後、日米の報道陣に囲まれた高橋は、戸惑ったように言った。「まだ何も言われていないので…」。監督、ミナヤGMが明言したものの、高橋自身は知らされていなかった。実際、試合中はブルペンで待機。前日までと同じように試合状況を見守った。ただ、自らを取り巻く環境、置かれた立場は、十分に理解していた。「とにかくメジャーのフィールドでずっとやっていたい。チャンスをくれるのであれば、大切にしていきたいです」と意欲を口にする。

 現時点では「代役」だが、8日の結果次第では今後先発陣の一角に食い込む可能性も十分。マニエル監督は「彼が良ければ5番手、または(ペレスの)3番手になるかもね」と笑顔で語った。米メディアも注目し始めた40歳のシンデレラストーリー。「どんなポジションでも、与えられたところで頑張るだけです」。言葉は淡々としていても、初先発へ挑む表情は、ルーキーらしかった。