投げたくても投げられない?

 マリナーズ岩隈久志投手(32)は選手間投票で5位の147票を集め、初の米球宴に招かれた。正式発表前にウェッジ監督から「当選」を伝えられたといい、「本当に光栄に思う。選ばれてとてもうれしい」と喜びの言葉を並べた。ここまで防御率2・60はリーグ1位。4度目の選出となったエースのヘルナンデスも「岩隈は選ばれて当然の仕事をしていた」と、2人でチームを支えてきた。

 気になるのはローテーション順。マ軍は16連戦中で、岩隈は前半戦最後の14日にエンゼルス戦の登板予定が入る。ア・リーグの指揮を執るリーランド監督(タイガース)は「最終戦に先発した投手は投げさせない」と明言しており、岩隈の登板機会は微妙なところ。それでも「スーパースターばかり出てくる最高峰の場所。楽しみたい気持ちが強い」と意気込んだ。

 ◆選手間投票

 メジャーでは03年から導入され、選手の他にも監督、コーチが自軍選手を除き、投手は先発5人と救援3人、野手は内野手は各ポジション1人、外野手は3人を選んで投票する。ファン投票の選出者を除く得票上位が選ばれる。日本人選手では05年にマリナーズ・イチロー(現ヤンキース)が選ばれたが、投手の選出は初めて。03年マリナーズ長谷川と07年ドジャース斎藤(現楽天)は監督推薦、07年Rソックス岡島(現アスレチックス)は最終投票による選出だった。