風邪による発熱で、オープン戦最終登板が明日21日巨人戦(東京ドーム)にずれ込んだ日本ハム大谷翔平投手(20)が、開幕直後は「一刀流」起用される可能性が浮上した。19日、北海道から東京へと移動した栗山英樹監督(53)は、大谷の野手起用について「状態を見ながら」と慎重な姿勢を示した。当初は第3戦となる今月29日楽天戦(札幌ドーム)が「野手開幕」となる見込みだったが、体調次第では、しばらくは投手に専念させる。

 風邪による発熱も治まった大谷は、移動日のこの日も、室内練習場で自主練習を行った。「(体に)特に重さもないし、(調子は)普通だと思います。問題ないです」と回復を強調したが、起用する側の栗山監督は慎重だ。以前は27日の開幕戦(対楽天、札幌ドーム)から中1日で「野手開幕」させるプランも明かしていたが「それはちょっと考えている。アイツの状態を見ながら、いろいろなことを。疲れが取れにくいとかね。もともと、何で風邪をひいたのか」と、体調が伴わなければ、開幕直後は「一刀流」起用で、投手に専念させる可能性を示唆した。

 先発投手として、ローテーションを守ることが最優先という考えに基づく。開幕戦のマウンドを託したということは1年間、軸となってくれることを求めている。ナイターの開幕戦後、デーゲームの29日の第3戦(同)までは実質1・5日しかなく、その後は遠征に出るため、状態を慎重に見極めていくことにする。

 大谷は明日21日の巨人戦(東京ドーム)で、開幕前最後のマウンドに上がる。「自分の状態が大事。結果、開幕が抑えられればいい。相手のことは考えないです」。発熱に加え、3日巨人戦(4回4失点)、11日DeNA戦(4回5失点)と不本意な投球が続いており、まずは自身のパフォーマンスを取り戻すことが先決。投手で文句のつけようのない内容を見せれば「野手開幕」も早まってきそうだ。【本間翼】