ソフトバンク李大浩内野手(33)が地方球場ならでは“不備”に泣いた? 3回、西武牧田から左翼線へ大飛球を打ち上げた。打球はポールのはるか上を通ってスタンドへ。本塁打と思われたが、判定はファウル…。工藤監督がすぐさま球審と三塁塁審に抗議したが、判定は覆らなかった。

 今季18号が幻となった李大浩は試合後も不満げ。「ビデオ判定がないのは理解し難い。100%入っていたと思う。審判の説明は、ポールの外側(ファウルゾーン)から(スタンドに)入ったということだったが、風も右から左に吹いていたし、そんなことはあり得ない。ビデオ判定ができないのであれば、そこで試合をやるのはおかしい」。試合は勝ったものの、展開次第では1点が明暗を分けていたかもしれない。

 左翼席でボールを拾った町田倖大くん(10=さいたま市)は「打球はポールよりもだいぶ上を通ったけど、真っすぐに落ちてきたので、落ちた場所から判断すれば本塁打だと思う」と証言。落下地点は左翼線よりも約1メートルほどフェアゾーン側だったという。

 NPBでは10年から全球団で本塁打についてビデオ判定を行っているが、設備のない地方球場では行っていない。工藤監督は「ルールとしてやらないということだが、映像が全くない訳ではない。テレビでも試合は放送されていたし(局に)頼んで見ることはできる。(ルール変更を)お願いしたい」と、今後NPBに意見を伝える意向を示した。【福岡吉央】