プロ野球のオーナー会議(議長=西武後藤高志オーナー)が8日、都内のホテルで開かれ、1月にプロ野球初の女性オーナーとなったDeNA南場智子オーナー(53)が初めて出席した。「オーナー会議仕様ですよ~」とベージュのスーツで参加。「もっと厳かで形式的かと思っていたんですが、すごく実質的で真剣な議論が行われました。周りを見回したら『私だけだな、女性は』と思う瞬間はありましたけど」と、笑顔で感想を口にした。

 今後の野球振興についての議論では、小中学生に向けた取り組みなどが話し合われた。「子供には、やっぱり母親の影響は非常に大きいですから。女性をしっかり巻き込んでいくことは重要」と女性らしい見解を披露。その一方で、厳しいIT業界を勝ち抜いてきたDeNAの創業者として、「一瞬にして他社のサービスに移ってしまえる競争の中で、利用を開始してもらい、利用し続けてもらうことを極めてきた。だから野球ファンじゃない方にどうやってファンになってもらい、ずっとファンでいただくためにはどうしたらいいか。我々の知見を生かしていけるのではないか」と、自信ものぞかせた。

 球界全体の発展に向け、「(オーナー会議が)この雰囲気であれば声も上げやすいですし、この機会を大事に発言して参りたい」と、決意を新たにしていた。

 ◆その他の報告事項 (1)試合時間短縮策を協議するゲームオペレーション委員会からの報告(2)11月に日本と台湾で開催される「WBSCプレミア12」の準備状況(3)侍ジャパンを運営するNPBエンタープライズの事業報告(4)新BIS(公式記録配信システム)事業の報告