西武秋山翔吾外野手(27)の連続安打記録は「31試合」でストップし、36年ぶりの日本記録達成はお預けとなった。

 この日、秋山の打撃成績は、三振、右飛、遊飛、左飛、四球に終わり、4打数無安打だったが、延長10回、中村のサヨナラ3ランで本塁生還を果たした。

 秋山の「31試合」は、野口二郎と並ぶ歴代3位タイ。左打者の記録では歴代1位だった。日本記録は1979年(昭54)に高橋慶彦(広島)が作った33試合連続安打。歴代2位は長池徳二の32試合連続安打。

 ちなみに米大リーグ記録はジョー・ディマジオ(ヤンキース)の56試合。


33試合…=日本タイ(高橋慶彦)


32試合ならず=歴代2位タイ(長池徳二)

<西武5-2楽天>◇14日◇西武プリンスドーム

4打数無安打 三振 右飛 遊飛 左飛 四球

楽天則本の前に4打数無安打も延長10回に第5打席がまわる。期待された打席は四球となり、この日無安打に「球団記録を超えてからは、いつ止まってもおかしくないと思っていた。(連続試合安打が)30を超えて打ちたいなと思っていました。則本投手もいい球を投げていた。力が足りなかった」。

10回裏西武1死、青山から四球を選ぶ秋山(撮影・野上伸悟)
10回裏西武1死、青山から四球を選ぶ秋山(撮影・野上伸悟)

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31試合=歴代3位タイ(野口二郎)左打者単独1位

<日本ハム10ー0西武>◇12日◇札幌ドーム

4打数3安打 左邪 左安 右安 右安

歴代3位タイとなる31試合連続安打。左打者としてはトップに。プロ野球記録の高橋慶彦の33試合にあと2と迫る。84試合目で今季20度目の猛打賞にも到達。72年の張本の87試合を抜き最速。しかし試合は大敗し「チームが負けているから、それ以上はない。初回に出塁していれば展開も違っていたかもしれない」。

日本ハム対西武 4回表西武無死、左安打を放つ秋山(撮影・黒川智章)
日本ハム対西武 4回表西武無死、左安打を放つ秋山(撮影・黒川智章)

30試合=歴代4位タイ

<日本ハム8-7西武>◇11日◇札幌ドーム

3打数3安打 四球 四球 遊安 中安 左安

4回に遊撃への内野安打で歴代4位タイ、左打者では張本勲(巨人)、福本豊(阪急)と並ぶ同1位タイに浮上。1、2打席目は四球、4、5打席目は安打で固めて全打席で出塁した。「全打席四球で(連続試合の)記録が途絶えてもいい。1、2打席目が四球でも焦ることもない」

4回表西武2死、遊安を放つ秋山(撮影・井上学)
4回表西武2死、遊安を放つ秋山(撮影・井上学)

29試合=歴代7位タイ

<日本ハム1-0西武>◇10日◇札幌ドーム

3打数1安打 左安 中飛 四球 投ゴ

通算15打数3安打と苦手とする日本ハム大谷に対し、初回に内角の152キロ直球にバットを折られながらライト前に運んだ。横浜(現DeNA)のブラッグスに並び歴代7位タイ

1回表西武無死、バットを折りながらも29試合連続安打を右前に放つ秋山。投手大谷(撮影・黒川智章)
1回表西武無死、バットを折りながらも29試合連続安打を右前に放つ秋山。投手大谷(撮影・黒川智章)

28試合=歴代8位タイ

<西武6-12オリックス>◇8日◇西武プリンスドーム

3打数1安打 四球 右飛 左飛 四球 左本

土壇場で劇的に連続試合安打の記録をつないだ。2打数無安打2四球で迎えた9回の第5打席。オリックス守護神の平野佳の外角高め直球、見逃せばボール球に反応した。しっかり振り切った分、左翼席最前列ギリギリに8号ソロが届いた。大量リードを許す展開も多くの西武ファンは球場にとどまり、記録更新を願っていた。思いがかない、涙する女性ファンも

9回裏西武無死、ソロ本塁打を放つ秋山(撮影・浅見桂子)
9回裏西武無死、ソロ本塁打を放つ秋山(撮影・浅見桂子)

27試合

<西武1-0オリックス>◇7日◇西武プリンスドーム

3打数1安打 遊直 三振 中安 四球

パ・リーグでは南海広瀬と並ぶ史上4位の記録に

5回裏西武2死、秋山は中前安打を放つ(撮影・柴田隆二)
5回裏西武2死、秋山は中前安打を放つ(撮影・柴田隆二)

26試合

<西武3-1ロッテ>◇5日◇西武プリンスドーム

4打数1安打 死球 一ゴ 中安 中飛 一ゴ

パ・リーグ5位タイ。4回の第3打席、ロッテ大嶺祐のカウント3-1からの高め直球を中前に運んだ。68年のロペス(東京)11年の後藤光尊(当時オリックス)に並んだ

4回裏西武2死、秋山は26試合連続安打となる中前安打を放つ(撮影・丹羽敏通)
4回裏西武2死、秋山は26試合連続安打となる中前安打を放つ(撮影・丹羽敏通)

25試合

<西武8-2ロッテ>◇4日◇西武プリンスドーム

5打数1安打 三振 右安 二飛 左飛 二ゴ


24試合=球団新

<西武5-5ロッテ>◇3日◇西武プリンスドーム

5打数2安打 四球 右安 一ゴ 投ギ 三振 右安  一ゴ

球団新記録。2回2死一、二塁。ロッテ唐川の高めの直球を適時打で右前に運んだ。86年の石毛宏典、99年の松井稼頭央(現楽天)の球団記録を超えた。「何を更新しても、そこはゴールじゃない。でもライオンズの尊敬する先輩を1つ超えられたのは、うれしいこと。恐縮する部分もある」

2回裏西武2死一、二塁、秋山は球団新記録の24試合連続安打となる右前適時打を放つ(撮影・丹羽敏通)
2回裏西武2死一、二塁、秋山は球団新記録の24試合連続安打となる右前適時打を放つ(撮影・丹羽敏通)

23試合=球団タイ

<ソフトバンク4-3西武>◇2日◇ヤフオクドーム

3打数1安打 三振 遊直 投ギ 左安

8回の第4打席で左前打を放ち、86年の石毛宏典、99年の松井稼頭央(現楽天)の球団記録に並ぶ。「いろんな先輩に肩を並べたのは光栄です」

8回表西武1死、秋山は23試合連続となる安打を左前に放つ(撮影・今浪浩三)
8回表西武1死、秋山は23試合連続となる安打を左前に放つ(撮影・今浪浩三)

22試合

<ソフトバンク3-10西武>◇1日◇ヤフオクドーム

4打数2安打 中安 ニゴ 四球 遊ゴ 一安


21試合

<ソフトバンク-西武>◇6月29日◇東京ドーム

4打数2安打 遊飛 左安 三振 四球 中安


20試合

<西武2-0ソフトバンク>◇6月28日◇西武プリンスドーム

4打数1安打 右安 遊飛 捕ゴ 三振


19試合

<西武9-3日本ハム>◇6月27日◇西武プリンスドーム

4打数2安打 死球 遊飛 中安 右安 一ゴ

94年5、6月のイチロー以来となる、史上2人目の2カ月連続月間40安打を達成。20試合、88打数での40安打は月間打率4割5分5厘のハイアベレージ

5回裏西武1死二塁、右前打を放つ秋山(撮影・鈴木正章)
5回裏西武1死二塁、右前打を放つ秋山(撮影・鈴木正章)

18試合

<西武12-4日本ハム>◇6月26日◇西武プリンスドーム

6打数3安打 右3 左本 一ゴ 左2 一ゴ 二ゴ

7号ソロを含むサイクルヒットまであと単打1本の3安打固め打ち。6月に入り8度目の猛打賞で96年イチロー(当時オリックス)ら史上最多タイ記録に並ぶ

左翼へソロ本塁打を放った秋山(右)は打球を見ながら一塁を回る。手前は投手有原
左翼へソロ本塁打を放った秋山(右)は打球を見ながら一塁を回る。手前は投手有原

17試合

<西武6-9ソフトバンク>◇6月25日◇西武プリンスドーム

5打数1安打 左2 右飛 右飛 三振 三振


16試合

<西武7-4ソフトバンク>◇6月24日◇西武プリンスドーム

5打数3安打 左安 左飛 左安 ニゴ 左安


15試合

<西武2-3ソフトバンク>◇6月23日◇大宮

4打数1安打 中飛 三振 遊直 二安


14試合

<オリックス0-8西武>◇6月21日◇京セラドーム大阪

5打数3安打 三振 右安 右安 投直 右2


13試合

<オリックス0-14西武>◇6月20日◇ほっともっと神戸

5打数4安打 四球 左安 左安 三振 中安 中安


12試合

<オリックス5-2西武>◇6月19日◇ほっともっと神戸

4打数1安打 三ゴ 三ゴ 左安 左飛


11試合

<西武3-2ヤクルト>◇6月14日◇西武プリンスドーム

3打数1安打 左2 左飛 四球 三ゴ


10試合

<西武6-4ヤクルト>◇6月13日◇西武プリンスドーム

3打数2安打 中安 中安 遊ゴ 四球

初回に中前に運び、63試合目で100安打に乗せた。94年のイチロー(オリックス)の60試合、64年の広瀬叔功(南海)の61試合に次ぐ、史上3位のスピード記録

1回裏西武無死、秋山は今季100安打目となる中前打を放つ(撮影・下田雄一)
1回裏西武無死、秋山は今季100安打目となる中前打を放つ(撮影・下田雄一)

9試合

<西武3-9ヤクルト>◇6月12日◇西武プリンスドーム

5打数3安打 二ゴ 中安 右本 右安 二併


8試合

<西武5-4広島>◇6月11日◇西武プリンスドーム

4打数3安打 右2 左安 捕ギ 左2 遊ゴ


7試合

<西武4-8広島>◇6月10日◇西武プリンスドーム

6打数1安打 二直 三振 左飛 一安 三振 左飛


6試合

<西武4-2広島>◇6月9日◇西武プリンスドーム

5打数2安打 中安 二併 二野 二ゴ 左2


5試合

<DeNA3-9西武>◇6月7日◇横浜

4打数4安打 右安 四球 左2 右安 中安


4試合

<DeNA1-5西武>◇6月6日◇横浜

5打数1安打 三振 二ゴ 遊ゴ 左安 二ゴ


3試合

<DeNA3-3西武>◇6月5日◇横浜

3打数3安打 右安 左2 中安


2試合

<中日1-1西武>◇6月4日◇ナゴヤドーム

4打数1安打 中安 一ゴ 投ゴ 遊ゴ 四球


連続試合安打スタート

<中日1-4西武>◇6月3日◇ナゴヤドーム

4打数1安打 左安 三振 遊ゴ 四球 遊飛

 

◆秋山翔吾(あきやま・しょうご)1988年(昭63)4月16日、神奈川県横須賀市生まれ。横浜創学館-八戸大。10年ドラフト3位で西武入団。11年には、球団の新人外野手として30年ぶりに開幕スタメンで起用され、チーム屈指の強肩と守備範囲の広さで110試合に出場。人気マンガ・天才バカボンのキャラクターに似ていることから「ウナギイヌ」と呼ばれることも。183センチ、85キロ。右投げ左打ち。血液型A。