全セの広島新井貴浩内野手(38)が「球宴打法」で全打席1発を狙う。前半戦は打率2割9分5厘、4本塁打。外国人に挟まれるケースが多く、打率と打点を重視してポイントを捕手寄りに設定して打撃を行っていた。ポイントをもう1つ投手寄りに置けば長打が出る感覚はあったが、ボール球に手を出し、三振も増えてしまうため、つまるくらいのイメージで打っていたという。

 「オールスターに関しては(ポイントを投手寄りに)変えようと思う。全打席、やっぱり大きいのを狙いたい。選んでくれたファンの方に喜んでもらいたいから」

 悩んだ末に8年ぶりに復帰した広島で4番を打つ。「考えてもみなかったし、夢にも思っていなかった」。新井自身は楽しもうという感覚は一切ない。球宴は過去5回出場し、打率5割2分4厘。無安打で終わった年がないお祭り男が、感謝を込めて本領を発揮する。【池本泰尚】