阪神藤浪晋太郎投手(21)が思わぬところで先輩の洗礼を受けた。

 前日17日の第1戦は3回パーフェクト投球でMVPを獲得。一夜明けて登板機会がなかったため、三塁ベースコーチとして盛り上げた。

 「そんなに難しくはなかった」と笑った球宴ならではの仕事だが、そこに待ったをかけたのが巨人鈴木。足のスペシャリストは8回無死一塁で代走起用され、二盗を決めていた。1死二塁となり、藤浪はジェスチャーで二塁走者の鈴木に三盗を促す。藤浪の要望に応えようと鈴木はスタートを切ったが、三盗失敗に終わった。

 鈴木は「藤浪くんが僕のハートに火を付けてくれました。目と目が合って『狙ってこい』っていうジェスチャーだった。自分の世界でやらなくて、促されてのものだったので失敗しました」と笑顔で失敗の原因を藤浪に“なすりつけ”。出場機会こそなかったが、藤浪の存在感は健在だった。