虎アレルギーは重症だ。中日はまた競り合いに敗れ、03年以来の阪神戦7連敗となった。前回の京セラドーム大阪から続いて3試合連続で8回に勝ち越し点を奪われる展開だった。打線も沈黙し、いいところなしで阪神の首位キープをアシストしてしまった。

 先発ドリュー・ネイラー投手(29)が7回までメッセンジャーと互角に投げ合った。両軍0行進。今度も終盤勝負になった。だが阪神戦初登板のネイラーも「魔の8回」のジンクスにかかった。先頭の8番藤井に痛恨の四球を与え、一気に暗転。鳥谷に先制の二塁打を打たれてKOされると、代わった2番手浅尾も2点目を許した。

 イニング別の失点で8回は最多の71。開幕戦で又吉が3点差を追いつかれてから、ずっと同じ課題を抱えている。友利投手コーチはネイラーに「最後はバテたね」。それでも交代のタイミングが遅れたのはブルペンの信頼の低さ。セットアッパー又吉が阪神戦の防御率8点台では仕方ない。

 谷繁兼任監督は「ワンチャンスをものにされた。うちはワンチャンスをものにできなかった。(阪神には)こういう試合を勝てるようにしていかないと」と苦虫をかみつぶした表情。突きつけられる課題を、どうにもできないもどかしさが募る。【柏原誠】