阪神の守護神呉昇桓投手(33)が、1年目の昨季に記録した39セーブに早くも並んだ。2試合連続の出番は3点リードの9回。「3点差をもらったので、余裕を持っていった」と落ちついてアウトを重ねた。先頭平田を1球で右飛に打ち取ると、エルナンデスを遊飛、藤井を一直で3人斬り。8月23日DeNA戦以来、12日ぶりのセーブをかみしめた。

 残り22試合を残してたどり着いた1つの節目。韓国・サムスン時代には47セーブのアジア記録を作っており、その更新にも夢が膨らむ。だが、守護神の姿勢はぶれない。

 「今は個人より、チームの1勝が大事。数字は気にせず、チームの勝利にこだわりたい」

 目の前の敵をなぎ倒すことが、2年連続セーブ王と大記録への前進を意味する。

 来日1年目のタイトルは「運がよかったとしか思っていない」と振り返っている。常時言葉にしてきたのは失敗の減少。呉昇桓の腕の見せどころは、ここからだ。