左太ももの痛みで2軍調整中だったヤクルトのウラディミール・バレンティン外野手(31)が、今日18日の巨人戦(神宮)で1軍に復帰する。「5番・左翼」でスタメン起用される。17日は、埼玉・戸田の室内練習場でマシン打撃、キャッチボールや短距離ダッシュを繰り返し、調整を終えた。「活躍をしないと自分が帰ってきた意味がない。チームに貢献する、助ける打撃をしたい」と言葉に力を込めた。

 不安は一切ない。今季初出場となった4月24日の巨人戦(神宮)で左太ももの肉離れを起こし、米国で手術を受けた。同じ舞台にも、「巨人戦で1軍に戻るようにスケジューリングしてきた」とジョークを飛ばしてみせた。2軍の実戦では2試合に出場。6打数無安打に終わったが、「ダイジョウブ」と日本語で笑顔をみせた。

 優勝争いを繰り広げるチームに厚みが増す。2位阪神に1ゲーム差の単独首位をキープする。今季も残り14試合と佳境に入る中、11年から3年連続で本塁打王に輝いた主砲の加入はこれ以上ない朗報となる。真中監督も「やっぱり大きいよ。いるだけで相手からしたら嫌な存在」と期待を込めた。

 今日から巨人、阪神、広島と上位との対戦を中心とした7連戦が始まる。他チームの条件次第では、最短で20日に優勝マジックが点灯する可能性もある。バレンティンは「優勝が目的ではない。CSを突破して、日本シリーズを戦えると信じている」。14年ぶりの優勝、さらにその先のステージへ、大車輪の活躍をみせる。【栗田尚樹】