俊足巧打の隠し玉だ! オリックスが今秋ドラフトで、花咲徳栄(埼玉)で4番を打った大滝愛斗(あいと)外野手(3年)をリストアップしていることが6日、分かった。大滝は今夏甲子園大会で8強入りに貢献。2回戦・三沢商(青森)戦では50メートル6秒の俊足を生かし、高校通算28号となるランニング本塁打を放った。大会3試合で通算打率5割を残すなど、長打と確実性を兼ね備える。

 オリックスにとって、右打ちの外野手補強は近年のドラフト補強の命題だった。1軍主力の糸井、T-岡田、駿太に加え、今年台頭した小田も左打ち。右打ちは川端、宮崎に21歳の武田らがいるが、今年は谷が引退したこともあり、右打ちの外野手補強はより急務となっていた。

 中堅手としても広い守備範囲を誇る大滝に、オリックスのスカウト陣は早くから注目。球団首脳も「高校生は何か一芸に秀でた選手を補強したい」という考えを持っており、俊足の大滝はその理想にあてはまる。プロでも遊撃を守れる選手として仙台育英(宮城)・平沢大河内野手(3年)を最上位候補に位置づけるが、「谷2世」に育つ可能性を秘めた大滝のマークも続ける。

 ◆大滝愛斗(おおたき・あいと)1997年(平9)4月6日、大阪府生まれ。小学2年から「浜寺ボーイズ小学部」で野球を始め、中学時代は「同中学部」に所属。花咲徳栄では1年秋からベンチ入りし、2年春に「4番・中堅」でレギュラー。3年夏に甲子園に出場して、8強入りに貢献した。高校通算28本塁打。50メートル6秒。遠投120メートル。178センチ、82キロ。右投げ右打ち。