手に手応えがあった。ロッテのドラフト1位、仙台育英・平沢大河内野手(17)が23日、伊東勤監督(53)の指名あいさつを受けた。宮城・多賀城の同校キャンパス。がっちり握手を交わし、かけられた最初の言葉が「(手が)でかいなあ」だった。「監督の方も大きくて、優しそうな手でした。力強く握ってもらいました」と、うれしそうに話した。

 伊東監督の目をくぎ付けにしたのは、じかに触れることで伝わる“たくましさ”だった。「練習している手。厚い。強さを感じる。僕も小さい方じゃないけど、ごついなと。こんな手の人は、あまりいない」と、かつての名捕手を驚かせた。高校野球を引退後も、ランニング、ウエート、さらに木製バットでのスイングを欠かさない。マメは、プロに挑む決意の表れでもある。

 伊東監督には「打撃は(西武)秋山ぐらい、なるかも」と、216安打を重ねた打者にたとえられ、開幕1軍を期待された。「200安打はすごいこと。多くヒットを打てるよう、目指したい」と、丁寧に両手を体の前に重ね合わせ、言い切った。【古川真弥】