韓国が、総力戦で初代王者を奪いに行く。準決勝では日本に大逆転勝ち。一夜明けた20日、東京ドームの公式練習には金賢洙(キム・ヒョンス)ら野手5人だけが参加し、フリー打撃などを行った。投手陣は静養に努めた。金寅植監督は決勝戦へ向け「(準決勝で先発した)イ・デウン以外の投手は全部使う。ここまで来たら頑張るしかない」と、力強く宣言。残り12人、左右の変則投手などバラエティーに富んだメンバーを臨機応変に継投していく意向を示した。

 準決勝では9回に4点を奪い、日本をひっくり返した。金監督のもとには韓国球界OBらから多数の祝福メールが届いた。ご機嫌な金監督は韓国から来た報道陣と1時間以上、笑顔で話し込んだ。日本戦の勝因について「大谷の速い球を見たので、則本も遅く感じた。李大浩も(シーズンでは)増井を打っていなかったが、大谷に慣れていたので、大谷よりはと思ったのだろう」と話した。最速160キロで7回1安打無得点に封じ込まれた怪物が降板し、好機がめぐってきたことをあらためて強調した。

 金監督は「ここまで来たのだから最後まで頑張るしかない」。準決勝の勢いに乗って一気に優勝をつかみ取る。【石橋隆雄】