日本ハム大谷翔平投手(21)が24日、パ・リーグのベストナインを初受賞した。満票とはいかなかったが、有効投票数221のうち213票を獲得。最多勝利、最優秀防御率、勝率1位の投手3冠を達成した3年目右腕に、新たな勲章が加わった。

 北海道全域に降り続いた雪とともに、吉報も舞い込んだ。大谷が3年目で初めて、ベストナインに選ばれた。「念願のベストナインなので、率直にうれしいです。大変光栄に思いますし、評価してくださった皆さんには感謝しています」。大雪の影響で、この日行われる予定だった選手会納会ゴルフは中止となったが、温泉で英気を養い、喜びに浸った。

 文句なしの活躍だ。15勝、防御率2・24、勝率1位の7割5分で投手3冠。5完投もリーグトップで、196奪三振は楽天則本に次いで同2位とチームを引っ張った。高卒3年目投手のベストナイン受賞は、球団では07年のダルビッシュ以来で史上2人目。「来年以降も受賞できるようにしっかり準備していきたいと思います。来年は日本一を達成した上で取れるように頑張ります」と、さらなる飛躍を誓った。

 野手としても119打席に立ち、8月8日の楽天戦ではサヨナラ安打も放っている。投打「二刀流」を続けながらの勲章。吉報を聞いた栗山監督は「(大谷)翔平に関しては普通。(3年目での選出は)遅い。ゴールデングラブも取れてないしダメ」と相変わらず厳しいが、あらためてポテンシャルの高さを示してみせた。

 21日に閉幕した国際大会「プレミア12」では優勝した韓国打線を、2度に渡って封じ込めた。名実ともに、日本のエースに向かって成長を続けている。【本間翼】