広島黒田博樹投手(40)が17日、マツダスタジアム内の球団事務所で契約更改に臨み、球界最高年俸となる6億円プラス出来高(金額は推定)でサインした。

 広島球団でも自身の今季年俸4億円を更新する歴代最高額となった。会見の席で黒田は「すごく、想像以上に評価してもらいました」と笑顔を見せた。

 8年ぶりに日本球界復帰の今季は26試合に先発し、11勝8敗、防御率2・55の成績を残した。シーズン終盤には中4日で先発し、最終戦は直訴して前回登板から中2日でブルペン待機した。残した数字以上だけでなく、勝利に対する執念や若手の見本となる姿勢、広島だけでなく日本全国を巻き込んだ黒田ブームも含めて高く評価された。

 シーズン最終戦終了後から現役続行と現役引退で悩み、今月8日に現役続行の決断をした。通算200勝まで残り7勝となった来季へ向けて「毎試合元気にマウンドに上がって、最高のパフォーマンスをしてチームに貢献することが大事だと思いますし、開幕何戦目に投げるか分かりませんが、(1試合目を)投げたらまた次の試合。(個人的な目標は)全然見えないですね。どれだけできるかも分からないですから。不安もたくさんあるので、一応立場を考えればしっかりした成績を残さないといけないプレッシャーは感じています」と話した。

 広島はこの日、黒田と契約を更改し、ポスティングシステムを利用して大リーグ移籍を目指す前田を除き、日本人全選手の来季の契約を結んだ。