キャンプインへの助走は300キロだ! ソフトバンク武田翔太投手(22)が28日、来年1月は無休で1日10キロ走る考えを明かした。地元宮崎で自主トレを行うが、例年以上の走り込みを敢行する。この日は宮崎・日向市でプロ野球宮崎県人会の野球教室、午後からは宮崎市内でトークショーに参加した。

 エースに近づくために、自ら厳しいノルマを課した。「元日も走りますよ。(自主トレが)休みの日も。毎日10キロ走れれば」。自主トレは8日から3勤1休のペースだが、オフ日でも自主トレ期間以外でも走り続ける。唯一の例外といえば、キャンプイン前日にあたる1月31日の福岡から宮崎への移動日。1日10キロ×30日で300キロ走り込む計算になる。

 今季は登板後にもランニングを行っていた。自主トレでは水泳や自転車のメニューも考えているが、ランニングにこだわる理由がある。体のどの部位に疲労がたまっているか、張っているか、を感じることができるという。

 鍛えるのは下半身だけではない。肩周りも強化ポイント。右肩痛に苦しんだシーズンでもあり、肩から背中にかけての筋肉を鍛えている。プロ4年目の今季、初めて1年間フル回転したケアを続ける必要もある。11月下旬に寮を出て福岡市内でひとり暮らしを始め、トレーニング室も設けた。筋力トレーニング器具やチューブ、バランスボールにマッサージチェアをそろえている。「思い立った時にできますからね」と、まさに武田を支える基地だ。

 この日は宮崎・日向市で230人の子どもにキャッチボールなどを指導した。毎年恒例だった小学生との本気対決は今年は休んだ。「肩周りをつくっているので」と、投げることを我慢した。すべては来季もフル回転するためだ。【石橋隆雄】