走れオコエ! 楽天ドラフト1位のオコエ瑠偉外野手(18=関東第一)に、最大の魅力である走力を見せつけるチャンスがやってきた。初実戦となる今日7日の紅白戦に「2番中堅」で先発出場する。梨田監督は6日、「2番なら3回くらい打席が回ってきそう。ファーストストライクからどんどん振ってもらいたい。出塁したらグリーンライト。エンドランはないよ」と明言。相手の先発投手は昨年のドラフト1位安楽に決まった。キャンプ2日目から池山打撃コーチと取り組んできた特打の成果で、初出塁&初盗塁を狙う。

 紅白戦前日も鬼のように振りまくった。ティー打撃約80球、シート打撃15スイング、マシン打撃155球、そして再びティーを約250球の合計約500スイング。それでも「いつも通りです。まだまだ振りますよ」と、駆け足で夜間練習が待つ宿舎行きのバスへ乗り込んだ。両手のひらには白いテーピング。連日の特打でマメがつぶれていた。

 ここまで練習日5日のうち3日が雨にたたられ、練習は室内中心となり、周囲の関心は打撃に集まった。しかし本来の見せ場は、グラウンドを豪快に駆け回る守備と走塁。ついに自分を表現できる機会を得た。意気込みを聞かれ「明日ではなく、もっと先です。1軍で活躍することが目標ですから」と即答した。目先の結果にはとらわれず、先輩選手に全力で胸を借りる。

 安楽は「コーチからは、打たれたらヤバイぞとプレッシャーをかけられています。何とかクリーンヒットだけは打たれないように」と意識する。誰もが夢を見る金の卵の実戦デビュー。走攻守の全てで猛アピールする。【松本岳志】