ヤクルトが四国IL・徳島のハ・ジェフン外野手(25)の獲得に向けた最終交渉に入っていることが19日、分かった。順調に交渉が進めば、近日中にも正式発表される。韓国出身のパワーヒッターで、高校卒業後はカブス傘下のマイナーで7年プレー。12年には有望株が選ばれる「フューチャーゲーム」に世界選抜の一員で出場し、本塁打も放った。今季から日本の独立リーグに活躍の場を移し、18日現在で23試合に出場し打率3割5分6厘、5本塁打。また最速150キロを誇る投手経験があり、今季も1試合に登板し、1回を2奪三振で無失点に抑えている。

 昨季14年ぶりにリーグ優勝を果たしたヤクルトだが、今季は開幕から下位に低迷するなど波に乗り切れていない。昨季トリプルスリーを達成した山田、主砲バレンティンは好調だが、昨季の打点王・畠山は腰痛や背中の張りなどで調整が遅れ、やや得点力不足は否めない。

 球団側は打線にさらなる厚みを持たせたい考えがあり、かねて右打ちの強打の外野手調査を進めてきた。その中で、25歳と将来性も期待できるハ・ジェフンに白羽の矢が立ったようだ。月末には交流戦が始まる。早期に交渉をまとめ、交流戦からの起用を目指す。

 ◆ハ・ジェフン 1990年10月29日生まれ。韓国出身。09年にカブスと契約し14年まで傘下マイナーで外野手としてプレー。マイナー通算打率2割6分5厘、38本塁打、288打点、58盗塁。15年は投手としての資質が注目され、1Aで16試合(すべてリリーフ)に登板し3勝0敗、防御率2・33の好成績をマーク。イニング数(27)を上回る29三振を奪った。メジャー経験がないまま昨季終了後FAに。今年3月に徳島に入団した。183センチ、87キロ。右投げ右打ち。