日本ハム栗山英樹監督(55)が20日、大谷翔平投手(21)の「二刀流運用方法」を一時的に見直すことを示唆した。ソフトバンク3連戦を勝ち越し、北海道へ戻る前の福岡空港。「やっぱりマウンド上で光り輝くのが本筋なんだよ」と思いを明かした。2年連続の開幕投手。先発陣の軸として結果を残し、バットでも貢献するのが理想型だが、野手では史上最年少での5試合連続本塁打など活躍する一方で、投手では1勝止まり。歯がゆい状況の打破へ、起用法の見直しを考えていた。

 大谷は開幕から投打にフル回転してきた。基本的には中6日の登板間に3試合の野手出場を続けているが、栗山監督は「そろそろ(野手出場を)引かないと、ピッチャーがうまくいかない」と感じている。前日19日ソフトバンク戦は「3番DH」で起用したが、試合前は欠場も考えていたという。

 今季は、ここまで野手で20試合出場。昨季の同時期は11試合だった。「体のことも考えて、いろいろ考えている」。蓄積疲労も考慮し、野手出場のペースダウンを示唆。対戦相手にとって脅威の打者なのは間違いないが、投手調整に軸足を置ける環境を整え、状態を早く上げてもらいたい考えがある。

 次回先発予定は明日22日の楽天戦(札幌ドーム)。大谷は「勝ちに値する投球が出来れば」と、必勝を期した。投打の歯車がうまく回らなければ、二刀流4年目は前に進まない。投手として再び厳しい結果となれば、相応の打開策が実施されるかもしれない。【木下大輔】