オールスター第1戦に先発する全セの巨人菅野が、真剣勝負でファンを魅了する。「初めて、ファン投票で選ばれ、また違った気持ち。自己満じゃなく、ファンのために」。14日は、ジャイアンツ球場でシーズンさながらの調整で汗を流し、照準を合わせた。

 ファンが求める姿、自身が掲げるスタイルは1つだった。「いけるところまでは真っすぐでいく」。昨オフ、直球の進化をテーマに掲げ、前半戦で証明した。日本ハム大谷とのハイレベルな投げ合いはかなわなかったが、自己最速で菅野流の“本気”を証明する。

 菅野 155キロは出したいです。

 自信はある。前回登板のDeNA戦、9回1死から筒香に、6球連続150キロ超えの直球勝負。100球を超えても、今季最速の153キロを刻んだ。シーズンなら9イニングを想定するが、球宴は特別。昨年11月のプレミア12で計測したプロ最速を視野に入れた。

 結果も重視する。オールスターで思い出に残るシーンは、99年の巨人上原(現レッドソックス)とオリックス・イチロー(現マーリンズ)の真剣勝負。「結果を求めます」と意気込むのも当然だった。堂々と主役を張る。【久保賢吾】