対策を急げ! 広島自慢のビッグレッドマシンガンがまたDeNA今永に抑え込まれた。7回途中までわずか3安打。ルナの1発で1点を奪ったものの、フライアウトと三振を繰り返した。緒方孝市監督(47)は「今永くんに苦しめられている。なんとかしないとね」と引き締め令。32年ぶり日本一へ向け、CS初進出を決めたDeNAを迎え撃つ。

 CS進出に沸き上がる横浜スタジアム。優勝を決めた広島にとって、苦虫をかみつぶす心情ではない。だがファイナルステージで激突する可能性のある相手だけに、一抹の不安も残った。DeNA先発今永の前に7回途中で3安打しか放てず、ルナの5号ソロの1得点のみ。今季対戦5試合目で3つ目の勝ち星を献上し、防御率も1・65と、相性は確かに悪い。

 緒方監督 今永君にはちょっと苦しめられているね。なんとかしないとね。

 口調こそ穏やかだったか、対策を練り直す必要性を淡々と説いた。今季重視する打撃の内容。奪われた20アウトの内訳は、三振が8、フライアウトが7。ライナーが2。ゴロアウトは3。石井打撃コーチは「常に言ってはいるけど、選手がどう感じるか。アウトの内容がね。ゴロを打てばいいというものではないんだけど。対策を練り直さないと」と語った。

 ナインもネジを巻き直した。3三振を喫した丸は「何がいい、というわけではないけど、制球もしっかりしていた。今日とは違ったアプローチをしていかないと」。新井は「真っすぐがいい投手。みんなでやっていかないと。センターを中心に打ち返すのが大事になるのかな」。DeNAは今永だけでなく、石田、砂田ら左腕に井納、三嶋ら好投手がそろう。巨人かいずれか、ファーストステージを勝ち上がってきた球団はいずれにせよ簡単な相手ではない。

 この日は7連戦の最終戦。ナイターとデーゲームを交互に繰り返す日程の影響もあっただろう。25試合で13勝12敗の成績も気にする必要はない。1発を含む2安打とルナの復調など収穫もある。CSでの再戦となれば、25年ぶりリーグ優勝を導いた「ビッグレッドマシンガン」が再び火を噴くはずだ。【池本泰尚】