右手薬指骨折で戦列を離れているソフトバンク柳田悠岐外野手(27)が9月30日、福岡・筑後市のファーム施設で、骨折後初のマシン打撃を行った。まだ痛みは残っているが、8日からのロッテと戦うクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージでの復帰を目指し、急ピッチで調整を進める。

 これまでもティー打撃は行っていたが、この日はついにマシンを相手に46スイング。空振りやファウルもあったが、快音を響かせた。柳田は「まだまだ軽め」と話すにとどまったが、今日1日にはフリー打撃も再開するつもりだ。

 9月1日西武戦の守備中に打球が右手に当たり、骨折。全治6週間と診断された。全力スイングはまだできていない。今後、フリー打撃でフルスイングを試し、指の痛みなどをチェックする。前日29日に工藤監督は「彼の持ち味はフルスイングだからね」と話していただけに、復帰に向けて大きな判断材料となる。

 この日、柳田はヤフオクドームで工藤監督に経過を報告した。「(指の痛みは)私生活は大丈夫。後は打つ時だけ。(8日に)戻れるようにやりたいが、そればかりは分からない」。言葉は慎重だったが、あくまで目指すのはCS復帰。リハビリ担当の斉藤コーチは「打ち込めば打ち込むほど痛くなるらしい。だが、実際の打席ではそんなに振ることはない」と、復帰の可能性があることを示唆した。

 CS直前には宮崎でフェニックス・リーグに出場するか、福岡に残って1軍の紅白戦で打席に立つ選択肢がある。打率3割6厘、18本塁打、73打点、出塁率12球団トップの4割4分6厘の柳田が打線に戻れば、歴史的V逸からの3年連続日本一へ、大きな戦力となる。【石橋隆雄】