完璧な予行演習だった。日本ハム増井が7日、札幌ドームで行われた紅白戦に先発。3回をパーフェクト投球で、クライマックスシリーズ(CS)へ万全の仕上がりを披露した。「いい状態が続いている」と、7連勝でシーズンを終えた好調ぶりを、味方相手にも証明した。

 圧巻だった。初回2死で野手・大谷と対戦。カウント1-2から、外角への150キロ直球で見逃し三振を奪った。「狙ったところに投げられたので良かった」。死球を避けるべく、内角へは投げづらい中、外角中心の配球となったが貫禄の内容。予定の3イニングで4三振を奪う、非の打ちどころのないマウンドだった。

 試合前には、9月度の月間MVP受賞の知らせも届いた。中継ぎ、抑え時代には手が届かなかった、自身初の栄誉に「縁がないと思っていた。本当にうれしい」と笑顔。ソフトバンクとのマッチレースの中で5戦5勝、防御率1・10の好成績でリーグ制覇に貢献した。絶好調を継続する右腕は、CSファイナルステージで初戦の大谷に続いて13日の第2戦での先発が濃厚。「しっかり勝てるように準備したい」と、気を引き締めていた。【木下大輔】