日本高野連は24日、令和8年度第2回理事会を開き、今夏の甲子園からリプレー検証が採用されることを発表した。
23年末に導入に向けた議論が始まり、25年1月から10回にわたり「7イニング制等 高校野球の諸課題検討会議」において議論が重ねられた。検討会議では昨年12月に最終報告を公表。審判員へのSNSでの誹謗(ひぼう)中傷問題への意見も踏まえ、審判員へのリスペクトに基づきリプレー検証を採用する方針が明記された。全ての判定が正しいものになるかは別として「部員たちへ、より正しい判定を返す」という考え方のもとで肯定的に捉えられ「まずは、全国大会(選抜高等学校野球大会、全国高等学校野球選手権大会、明治神宮野球大会、軟式大会は対象外)でビデオ判定を実施し、都道府県大会での採用に際しての知見を蓄積していくため、本会議としてビデオ判定導入の方針となった」とした。
採用の条件が整い、大会開催にあたり関係各所の理解と協力も得られた。高校野球改革がまた一つ新しい形となって現れる。
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ついに高校野球でも、ビデオ検証の導入が決まった。昨年には東京6大学野球でも採用されるなど、アマチュア球界で広がりを見せていた。試合中に球児たちにより納得感のある判定をするだけではなく、審判員をSNS上の誹謗(ひぼう)中傷から守る意味でも歓迎される動きだ。
球児だけでなく、審判員も同じく極度のプレッシャーにさらされている。今センバツ開催中の3月にSNSをのぞくと、審判員の判定に疑問を呈する投稿が目立った。その中には「世紀の大誤審」「審判が試合作らんでほしい」「審判に勝利を奪われた」など悪質な投稿もあり、どう防ぐかが大きな課題だった。
日本高野連では実態把握を目的としてセンバツ期間中にSNS上のモニタリングを実施。誹謗中傷の可能性がある投稿は約3500件確認されたと発表。そのうち削除要請したのはおよそ1割に上った。晴れてビデオ検証が導入されたからといって、SNS上の問題が全て解決するわけではない。それでも、リプレー映像により正しい判定が出れば、無用な中傷は避けられる可能性が高まる。甲子園だけではなく、今後地方大会でも導入が急がれる。【平山連】

