広島黒田博樹投手(41)が18日、今季限りで現役を引退すると発表した。25年ぶりに進出する日本シリーズに向けた全体練習前にナインに自らの口で決断を告げ、広島市内のホテルで会見を行った。完投が果たせなくなったことで引き際を悟り、ファンやチームメートに最後のマウンドを見せる思いから、シリーズ開幕前の公表を選んだ。集大成となる日本シリーズの先発は23日、第2戦マツダスタジアムのマウンドが有力視される。一問一答は以下。

 -引退を決意した理由は

 黒田 すべてをお伝えするのが難しいのですが、今年、リーグ優勝して日本シリーズに進出できたということがまずひとつの大きな要因だったと思います。

 -いつ頃から引退を意識した

 黒田 2、3年前ですね。ずっと毎年毎年そういう気持ちでシーズンを迎えていた。本当に考え出したのは9月すぎですね。優勝が決まってから本格的に自分で考え出しました。

 -誰かに相談した

 黒田 引退に関しては自分自身で決めましたし、あとは横におられる鈴木さん(球団本部長)にも何度かお話をさしていただいて、選手の中では新井(貴浩)だけには伝えていた。

 -新井からはなんと

 黒田 「もう1年やらないんですか」と言われましたけど、自分の意思は結構固かったんで、本人もある程度納得してくれたんだと思います。

 -このタイミングで表明した理由は

 黒田 僕自身はシリーズが終わってから伝えようかと思ってたんですが、もしかして次に投げる登板が最後になるかも分からないんで、それまでにまずはチームメートに伝えないといけない気持ちと、今までたくさんの人に応援していただいたんで、やはり自分の口から伝えないといけないんじゃないんかなと。

 -決断に悔いはない

 黒田 今年優勝を経験させてもらって、最高のシーズンを送れたんで、もう全く悔いはありません。

 -日本シリーズへの思い

 黒田 今まで最後のつもりでマウンドに上がってきたんで、それは変わらないと思いますけど、ケガを恐れず目いっぱい投げていきたいと思います。

 -ファンへメッセージ

 黒田 去年帰ってきて、たくさんの声援をいただいたんで、日本一という形で恩返しできるように一丸となって戦っていきたい。