公式戦2年ぶりの負け投手となった創価大・田中は、涙をこらえきれなかった。

 初回に自らの野選と死球が絡んで無死満塁のピンチ。直球で連続三振を奪って2死としたが、暴投で失点した直後に151キロを右中間に運ばれた。4回には「打った瞬間に入ったと思った」と、直球を捉えられて公式戦初被弾。2年秋の同大会決勝、上武大戦以来となる黒星がついた。目標の日本一を達成できないまま大学野球生活が終了。「今日の勝敗は投手の差。佐々木投手は打者に的を絞らせない投球をした。自分は打者が狙っている球を投げてしまった。今日の試合は忘れない」と目を潤ませた。

<田中正義(たなか・せいぎ)アラカルト>

 ◆1994年7月19日生まれ

 ◆神奈川・横浜市出身

 ◆末吉中-創価高-創価大

 ◆甲子園出場歴なし

 ◆56イニング連続無失点

 ◆昨夏NPB選抜戦で7者連続三振を奪う

 ◆ソフトバンク、日本ハム、ロッテ、広島、巨人の5球団がドラフト1位で競合

 ◆球種&球速 最速156キロ、カーブ、スライダー、フォーク、チェンジアップ、カット、シュート

 ◆右投げ右打ち、身長186センチ、体重90キロ