DeNAアレックス・ラミレス監督(42)が来季逆襲を誓って日本から飛び立った。9日、成田空港から休暇のため米国へ出発。監督1年目を3位で終え「来年はもっと上を目指すのは当然。そういう気持ちを強く思っている」。優勝を視野に入れ、主将は3年連続となる筒香に託したことを明言。理由を「25歳という年齢のわりに大人だし、彼がやるべき」と説明した。

 筒香とは東京近郊の鉄板焼き店へ食事に出かけ、腹を割って今季の戦いを振り返った。「今季主将としてよくやってくれた。来季もやりたい気持ちはあるか?」。押しつけるのではなく、本人の気持ちを聞いた。なぜなら「主将は難しい仕事。何人かはやりたくない人もいる」と分かっているから。そんな気配りに筒香は「ぜひやらしてほしい」と即答したという。同監督は「決断してくれたことを感謝」と、来季の共闘を誓った。

 搭乗直前には、成田空港のイベントで忠臣蔵に扮(ふん)する一行と遭遇し記念写真を撮った。忠臣蔵といえば「敵討ち」の物語。今季はクライマックスシリーズのファイナルステージまで進みながら、敵地の広島で涙をのんだ。あの悔しさは来季に晴らす。「今年活躍した選手を念頭に置いてプランAを考えているけど、そうならなかった場合のプランBも考えて、長いシーズンを戦いたい」。そう言って機上の人となった。しばしの休息を経て、2年目のシーズンに出陣する。【栗田成芳】