目指せ、出前職人!? 阪神岩貞祐太投手(25)が7日、横浜市内で行われた「横浜商科大学硬式野球部OB会」に出席。恩師の佐々木正雄監督(68)から「そば店のススメ」を説かれた。出前を運ぶそば店のごとく、胸を張って肘を立てた投球姿勢で今季に臨む。

 ユニークなアドバイスが岩貞に送られた。その名も「出前投法」。佐々木監督がその意味を分かりやすく説明した。「投げる時に肘は非常に大切だということを言いたい。肘を出す時に手首を返さないとそばのせいろが落っこちちゃう。せいろやカツ丼、ラーメンが手に乗っているイメージで投げろということです」。

 「出前投法」は岩貞と横浜商大で同級生だった楽天西宮にも伝授。早大時代から面識のある日本ハム斎藤にも昨年末、指南したという。出前で手に持つせいろは、上体が前に倒れるとひとたび崩れてしまう。投球も同じ。上体が倒れると、力が十分にボールへと伝わらない。出前職人のように、凜(りん)とした姿勢で肘を出せという助言だ。

 岩貞は「頭に残りやすいですし、引き出しの1つになるのは間違いない」と、納得の表情。今季目標とする2年連続2桁勝利へ、大きな武器になりそうだ。年末には祖母が作った年越しそばで新年を迎えるなど、最近は何かとそばに縁がある。出前を運ぶそば店をイメージして、腕を振る。【梶本長之】