来日8年目を迎える阪神ランディ・メッセンジャー投手(35)が“助っ人キャプテン”に就任!? 阪神四藤慶一郎球団社長(56)が18日、優良助っ人に外国人選手のまとめ役、先導役を期待した。在籍8年は戦後の阪神外国人選手では最長。すでに4度目となる開幕投手が決定的だ。グラウンドでの活躍はもちろん、新助っ人キャンベル、メンデスの指南役も任されそうだ。

 17年は2人の新助っ人がタテジマに袖を通す。4番三塁を任せたいキャンベルに、守護神候補のメンデス。2人のフル稼働なくして、12年ぶりのV奪回はイメージしづらい。慣れない異国での挑戦。決して平らな道のりではないだろう。だからこそ、四藤球団社長は優良助っ人のリーダーシップを頼りにする。

 「(まとめ役は)メッセンジャーやね。日本での経験も長いし、年長でもある。日本の文化を熟知しているから。昨年も金本監督から指名を受けていたし、ピッチングだけでなく、そういう働きも期待したい」

 メッセンジャーは今オフ新たに2年契約を結んだ。今季は来日8年目。バッキーやウィリアムスを超え、戦後の阪神外国人選手では最長の在籍年数になる。中継ぎから先発に本格転向した11年以降、6年間のうち5年は2桁勝利を達成。来日7年間で計73勝をあげ、今季も自身4度目となる開幕投手が決定的となっている。「助っ人」という肩書を外したくなるぐらい、虎になじんでいる男だ。

 2人の新助っ人以外でいえば、マテオは今季で来日2年目。再契約交渉中のドリスが仮に残留したとしても同じく2年目となる。外国人選手たちをサポートしていたオマリー打撃コーチ補佐が昨季限りで退団した今、助っ人勢をまとめられるのはメッセンジャーしかいない。

 「まだ経験していないリーグ優勝を、金本監督と共に勝ち取りたいという気持ちでいっぱいだ」と意気込む右腕。沖縄・宜野座キャンプでの動き方は? 日本流の練習法は? 神戸ビーフのおいしい店は? それ以上に愛するラーメンの食べ方は? “助っ人キャプテン”として、後輩たちの負担を取り除くことにもフル回転してくれそうだ。

 ◆阪神の主将 1936年(昭11)初代主将となった松木謙治郎は、37年春に首位打者と本塁打王の2冠。近年では、12年に投手で藤川(同年オフにメジャー移籍)、野手で鳥谷がそれぞれ主将に就任。16年は福原が投手キャプテンを務めていたが、オフに引退した。また今季の野手主将には、鳥谷に代わって福留が就任。他球団では、ロッテのフランコが98年に3年ぶりに復帰した際、日本初の外国人主将となった。