西武山川穂高内野手(25)が、リーグ屈指の長距離砲2人にガチンコ勝負を挑む。25日は坂道ダッシュなども取り入れた自主トレで精力的に汗をかいた。「今年は勝負の1年」と言い、今季の目標として「30本塁打」を掲げた。

 昨季は49試合出場で14本塁打とハイペースでアーチ連発。「これ、という打撃スタイルが見つかったのは収穫。今季は最初からそれで勝負できる」と飛躍の足掛かりをつかんだシーズンと位置付ける。

 30本塁打という目標達成には、定位置確保も条件の1つ。一塁手、指名打者をめぐっては中村、メヒアとの競争になる。日本球界でも屈指の激戦区に飛び込むことになるが「当然、簡単ではない。でも勝てると思ってやらないと、それなりの成績しか残せない」と意気込む。

 「去年の今ごろは、中村さんやメヒアとまともな勝負ができるなんて思えなかった。今思うと、だからこそ14本しか打てなかったのかもしれない。でも去年の終盤に残せた結果は自信になっていますし、今は本気で定位置をとりにいくつもりでいます」

 ウオームアップの合間には、105キロの巨体を軽々とひるがえし、きれいな倒立をピタリと決めて周囲の目を引いた。「たいしたことないですよ。手が大きいから安定するだけ」と冗談めかして笑う。実際、手のひらは女性記者と比較すると指の関節2つ分以上も大きく、再び周囲を驚かせた。この破格の身体能力をバットに集約し、球場狭しと打球を飛ばしまくるつもりだ。