日本ハム中田翔内野手(27)が2日、沖縄・国頭で224スイングのロングティーを敢行した。フリー打撃を終え、ロングティーだけで約1時間20分を費やした。全体練習が終了しても居残り。キャンプ2日目から自らを追い込み、半分以上の118本の柵越えを放った。「1週間分くらい振ったから、明日北海道帰るわ」と、上機嫌にジョークを飛ばした。

 背番号6の額に汗が噴き出ていた。前日1日、フリー打撃での柵越え1本に対して不満げだった。夜8時過ぎから、こっそり1人で夜間練習も行い、必死にバットを振った。この日、カゴに入ったボールを全て打ち終えると、3度の補充で“おかわり”。「しっくりこなかったから」と、グラウンドの用具の片付けが開始されても粘った。最後の6球を連続アーチで締めると手応えをつかんだ様子で「バットの角度もしっかり出せたしいいんじゃない」。時々腰に手を当て「バキバキや」と疲労も見せたが、表情には充実感が漂っていた。

 世界一を目指すWBCの舞台への覚悟がにじむ。「この時期完璧を求めるのは良くないけど、納得いくまで」。侍ジャパンの主軸は、練習の鬼と化している。【保坂果那】