半月後の開幕を前に、阪神の開幕ローテが混沌(こんとん)としてきた。実戦15回自責0で5番手の最有力だった秋山がオリックス戦で5回8失点と大炎上。2軍中日戦で登板した青柳も5回6失点と結果を出せなかった。岩田やドラフト2位小野泰己投手(22=富士大)らを含めた先発5、6番手争いはいったいどうなる?

 開幕ローテ5、6番手争いが混沌(こんとん)としてきた。5番手最有力の秋山がオリックス戦に先発。5回9安打8失点と打ち込まれた。今季はこの日まで実戦15イニングを投げて防御率0・00と順調にアピールを続けていたが、ローテ確定を決めきれなかった。

 初回を3者凡退に抑えたが2回につかまった。打者一巡の猛攻を受けて大量6失点。3回には、T-岡田に2ランを浴びた。まさかの大炎上に秋山は「ストライクをそろえすぎた。打者が嫌がってなかった。2回は悪いところが出てしまった」と苦い表情を浮かべるしかなかった。

 さらにこの日、同じく開幕ローテ入りが有力視される青柳が、2軍中日戦で5回6失点。ローテ入りへ一発回答とはならなかった。一方で、前日14日には岩田が2軍戦で5回無失点の好投。新人小野も4回2失点と苦しみながらも、ローテ入りできるだけの力を示した。秋山、青柳が1歩リードしていた5、6番手争いの勢力図が、ここに来て一気に詰まってきた。低調だった横山が挽回して大逆転する可能性も0ではない。金本監督も「(争いが続いてくれたら)それはそれでうれしい誤算というか、うれしい悩み」と明かした。

 この日結果は残せなかった秋山だが、指揮官の評価は「ずっと良かったから。別にいいんじゃない?」と今回では変わっていない様子だ。だが、続けて「これが続くようではもちろんダメだけど」。この内容が続くようなら暗雲が垂れこめそうだ。次回は21日からのウエスタン・リーグ広島3連戦(マツダスタジアム)で登板の見込み。ローテ5、6番手争いから最後まで目が離せない。【梶本長之】