西武木村文紀外野手(28)が、19年越しの夢の対決を実現させた。6番右翼で先発出場。ソフトバンク先発の松坂と2打席対戦し三振、中飛だった。「くやしいですね。でも、スライダーもすごいし、直球も動いていた。やっぱりすごい投手なんだと思います」と振り返った。

 「本当に憧れていたので」と木村は言う。9歳の夏。松坂が夏の甲子園決勝で、京都成章高相手にノーヒットノーランを達成する姿をみて、とりこになった。“怪物”の江戸川南シニア時代恩師、大枝監督が城南ドリームボーイズに移ったと聞き、入団した。埼玉栄高をへて、06年高校生ドラフト1位で西武入り。常に松坂の背中を追ってきた。

 西武入団直後に松坂がメジャーに移籍するなど、なかなかグラウンドで一緒になる機会はなかった。あの夏から19年。ようやく同じグラウンドに立ち、対戦までできた。「本当によかったです。でも、次は打ちたいですね」。あこがれの存在に、次の機会ではプロとしての実力を認めさせる。