オリックス新外国人ステフェン・ロメロ外野手(28)が3戦連発でチーム3連勝に導いた。日本ハム戦の3回2死二塁、リードを2点から4点に広げる価値ある3号2ラン。球団助っ人の3戦連発は15年カラバイヨ以来だ。直前のプレーで起きた腰の不安を抱えながらスイング。崩れたような体勢ながら、上沢のフォークをバックスクリーンに運ぶパワーを発揮した。

 「どれくらい振れるか分からなかった。打席では振るたびに張りが強くなっていた」。2回の二盗のスライディングで腰に張りを覚えた。3回の守備では岡の大飛球をジャンプして好捕。フェンス激突でダメージが増した。ハッスルプレーで代償を払いながら、最高の結果を残した。

 きまじめで研究熱心だ。平凡なゴロでも一塁への全力疾走を怠らない。「映像をチェックしている姿をよく見る」と球団スコアラー。日本の投手の配球に慣れるため、オープン戦からフォームの微修正を継続。構えのグリップ位置や、スタンスを少しずつ変えながら対応している。キャンプ中には日本食にも進んでトライ。「すき焼き、うどん、ラーメン、焼き肉…。宮崎で全部食べたよ」と、日本文化にも順応している。

 ここ2試合とも4安打で連勝。それだけにロメロの効果的なアーチが際立つ。福良監督は「4安打は寂しいけどね。ロメロは頼りになる」とたたえた。腰は軽傷とみられ、今日8日の出場は様子を見て決める。ここ2年は外国人の不振に泣かされたが、今季の4番は優良助っ人の雰囲気が漂う。勝率5割はソフトバンクと優勝争いした14年以来。指揮官は「明日が大事」と引き締めた。【大池和幸】

 ◆ステフェン・ロメロ 1988年10月17日、米アリゾナ州生まれ。サニーサイド高-オレゴン州立大を経て、10年ドラフト12巡目でマリナーズ傘下と契約。メジャーでは14年から3年間で94試合に出場し、42安打、4本塁打、17打点、打率1割9分5厘。昨季はマリナーズ3Aで106試合、127安打、21本塁打、85打点、打率3割4厘の好成績を収めていた。188センチ、100キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸は9350万円。