結果で応えることが、首脳陣からの信頼に報いる最善策だと捉えている。昨季は開幕戦から3戦、中5日の登板が続いた。だが今年は初登板から4戦連続で中6日の準備期間を与えられている。「それだけ任せられた責任が大きいので、長いイニングを投げなければいけないと感じています。去年は正直、最後まで投げ切るという気持ちは、そこまで大きくなかった」。だからこそ、胸に秘めていた目標を包み隠さずに公言した。

 チームスローガン「新化」を担う今季、昨年までの自分は超えなければいけない対象と認識している。昨季も同じDeNA戦で同記録に挑んだが、不運なアクシデントに泣いた。「あの時は3完封を果たせなかった」と、苦い記憶は今も脳裏に残っている。偶然にも、再び筒香擁するDeNAとの対戦で挑むことになった。「今の筒香は雰囲気が戻っていると感じる。逃げたらやられる。真っ向勝負でいきます」と勝負のポイントに挙げた。

 単なる個人記録への意識ではない。2連敗中のチーム状況を好転させる力があると理解した上で、あえて高い目標をにらんだ。5月最初の本拠地ゲームで、絶対的エースが2・5ゲーム差の首位広島追撃ムードをつくり出す。【松本岳志】