阪神に移籍したルイス・メンドーサ投手(33)が、3日の中日戦(甲子園)に電撃先発することが決定的になった。8月31日に日本ハムからウエーバーによるトレードで獲得を発表。背番号は「75」で、今季限りの契約になる。メッセンジャーの負傷離脱で先発陣が手薄になっており、シーズン終盤の補強を敢行。発表後に、すぐさま兵庫県西宮市の球団事務所で入団会見を開いた。「優勝するための力になりたい。いつでも投げられる」。8月18日の西武戦以来となる登板に意欲を燃やした。

 意気込みは行動に表れた。会見後さっそく試合前練習を行うチームに加わり、甲子園の外野を走った。元気な姿を見せたことで、首脳陣は先発ローテーションの修正に動いた。当初は3日の中日戦を榎田に任せる予定だったが、メンドーサを優先。きょう1日にブルペンで投球練習を行い、問題がなければ、先発が正式に決定する。獲得を発表したこの日に支配下登録も完了し、いつでも登板は可能。入団会見から3日後のタテジマデビューが実現しそうだ。

 期待の新戦力は早くもライバル心をたぎらせた。対戦したい球団に挙げたのは、広島だった。「いいチームにはミスを続けてはいけないし、同じ球を続けては打たれる。コースや高さを投げ分けることと低めに集めることが大事」。昨年の日本シリーズで好投し、日本一に貢献。再戦を心待ちにした。

 ニックネームに希望した「メンディ」がメンデスとかぶっていることを知ると、メンドーサは「何かいい名前があればファンが決めてくれたら」と虎党にリクエストも。奇跡の逆転優勝へ、頼もしい右腕が加わった。