阪神大和内野手(30)が今オフに国内FA権を行使する意思を球団に伝えたことが4日、分かった。すでに行使の意思を固めて球団にも方向性を伝えていたが、この日、正式に通達した。今季の推定年俸は5000万円。FA獲得した球団に金銭及び選手の補償が定められている「年俸Bランク」にもかかわらず、水面下ではDeNA、オリックスが熱心に調査を続けている。FA宣言後は阪神も含めた3球団による争奪戦に突入するとみられる。

 阪神はシーズン中から誠意を持って全力で慰留に努め、3~4年の長期契約を提示して引き留めを図っている。ただ、大和は10月28日の甲子園秋季練習後に心境を激白。一般論と前置きした上で「いち野球人として、サブでやりたいと思っている人は誰もいないと思います」と話し、残留か移籍かの2択について「五分五分です」と表現していた。今日5日は30歳の誕生日。節目の1日を目前にして、退路を断って決断した形だ。

 今後は日本シリーズ終了後、数日中にFA権行使を宣言する見通し。この正式な宣言をもって、球界屈指の名手を巡る争奪戦が幕を開ける。