日本ハム清宮をしのぐ「パワフルボディー」を手に入れる。ヤクルトのドラフト1位村上宗隆捕手(17=九州学院)が19日、埼玉・戸田球場での新人合同自主トレで30メートル走を計測した。187センチ、95キロという巨体ながら、力強いストライドで4秒12と及第点のタイムをマーク。「ただのデブじゃだめですから」といたずらっぽく笑った。

 言葉とは裏腹に、引き締まった肉体を誇る。高2の冬から筋力トレーニングに励み、体脂肪率は13~14%をキープ。ヤクルトの選手寮では「ご飯がおいしくて、たくさん食べちゃう」と苦笑いしつつも、野菜を意識的に口に運んで栄養が偏るのを防いでいる。

 体脂肪率を保ちながら、段階を踏んで体を強く大きくする。「動ければ体は大きい方がいいので、動ける体をつくっていきます」と理想像を描く。球団関係者は「村上の体なら、体脂肪率12~15%でキープできれば100キロは理想」と説明。筋肉バランスと俊敏性はそのままに、184センチ、102キロの清宮と双璧をなすパワーを手に入れる計画だ。

 ティー打撃ではボールを呼び込んでから鋭く振り抜いて快音を響かせ、見つめるスカウト陣やファンの視線を奪った。高校通算52本塁打の才能を発揮するための鋼のボディーを作り上げ、同世代NO・1スラッガーに上り詰める。【浜本卓也】