巨人の新旧「背番号19」が勢いを加速させる。開幕投手を務める菅野智之投手(28)が22日、ジャイアンツ球場で調整し、上原との“初共演”に期待をふくらませた。開幕前の最終登板となる今日23日楽天とのオープン戦に上原とともに登板予定。3回前後を投げる予定で、直接、上原への継投となる可能性は低いが「オープン戦といえど注目度も上がると思う。いい形でバトンタッチできれば」と好投でのリレーを誓った。

 上原の10年ぶりの東京ドーム登板となった20日の日本ハム戦では、4万人超の大観衆が作り出す雰囲気に魅了された。「上原さんがマウンドに立つだけで、あれだけの歓声が起きればチームのムードも変わる」。目に見えない力が、勝利へ背中を押すと体感した。「憧れの投手。目指さなければいけない存在」と敬う14歳差の右腕との共闘で、オープン戦首位の好調ぶりを開幕に向けて高めていく。

 だが、2年ぶり4度目の開幕戦へ気負いはない。自主トレから取り組む新球シンカーや右打者の内角へのスライダーの精度はこれまでの実戦3試合で確認済み。過去3度の開幕投手で全て白星を挙げているだけに「気持ちは上げなくても勝手に上がらないといけない。自然体で開幕に臨みます」と言う。30日の阪神との開幕戦まで残り7日。大観衆の目を引きつける投球で、4年ぶりのリーグ優勝へのろしを上げる。【桑原幹久】