甲子園V右腕リレーで首位固めだ。13年夏の甲子園優勝投手の西武高橋光成投手(21)が明日8日のオリックス戦で今季初昇格初先発する。9日の同戦は16年夏の優勝投手、今井達也投手(20)が先発予定。チームは前カードで2位日本ハムとの直接対決3連戦に勝ち越し、ゲーム差を3・5に広げた。若きドラフト1位2人で、勢いを加速させる。

 真夏の太陽が2人にはよく似合う。先発陣の練習が行われた6日、菊池、多和田、榎田ら先輩たちとともに、高橋光、今井も西武第2球場で汗を流した。今季初登板に向け、高橋光は「チャンスをいただいたので、ものにしたい。1試合でも多く投げられるようにしたい」と決意を口にした。

 5年前の夏、2年生エースとして初出場の母校・前橋育英(群馬)を頂点まで導いた。プロでは1年目(15年)から5勝を挙げ、将来を託された。だが、16年4勝、17年3勝と年々勝ち星を減らした。今季に至っては春先から右肩の不調に襲われた。リハビリをへて、やっとつかんだ1軍切符。その間、作新学院(栃木)出身の今井が1軍デビューし、2勝を挙げた。「自分も、のんきにやっていられない。一応、先輩なので」と発奮材料にしている。

 若い2人が活躍すれば10年ぶりの優勝がグッと近づくはずだ。打線は12球団屈指。不安視されてきたリリーフ陣も整いつつある。6人を固定しきれていない先発ローテまで固まれば、さらにスキがなくなる。今日からのオリックス3連戦。まずはチーム勝ち頭の多和田で取り、高橋光、今井の甲子園V右腕コンビでつなぐ。高橋光が「お互い、良い刺激をしあって、チームを勢いに乗せられたらと思う。先に投げるので、良いところを見せて(今井に)頑張ろうと思ってもらえたら」と言えば、今井も「光成さんはやってくれると思います」と信頼を寄せた。【古川真弥】

 ◆甲子園優勝投手の連続先発 今年の中日で、4月5日巨人戦に松坂(横浜=98年春夏V)翌6日阪神戦に小笠原(東海大相模=15年夏V)が先発。2週間後も19日阪神戦に松坂、20日広島戦に小笠原が先発した。同一カードで連続したケースは、11年広島で5月31日、6月1日の楽天戦で福井(済美=04年春V)今村(清峰=09年春V)が連続で先発している。