ドラフト同期の甲子園スター組に負けないゾ。日本ハムのドラフト6位、田宮裕涼(ゆあ)捕手(18=成田)が14日、知名度アップへ、かわいすぎる秘策を披露した。

昨夏の聖地で輝いた他の高卒ルーキーたちに負けない、神対応のファンサービスで人気を獲得する作戦。昨季まで谷口雄也外野手(26)がつけた背番号「64」を受け継ぎ、プレーでは「かっこよく」、普段は「かわいい」をテーマに個性を発揮していくことを誓った。

田宮が秘めた思いを明かした。「やっぱり無名だと応援されている感がない。応援される選手になりたいです」。同期の高卒ルーキーは吉田輝、野村、万波、柿木の4人。いずれも自らは果たせなかった甲子園出場経験者で、一般的な知名度も高いことは自覚している。現状打破へ打ち出したのは「ファンの方にサインを書いたりすることも大事。神対応も出来ればしたいです」と、丁寧なファンサービスだ。

この日も、新人合同自主トレで最後のクールダウン終了後にサイン。ただ、まだ余裕がない。「顔までは見ることが出来ていない。サインを書くために色紙ばっかり見ていて…」。AKB48などアイドルの世界では、目の前のファンと目線を合わせることが心をつかむ手段の1つとされている。「出来るか分からないですけど、これからは(ファンの目を)見たいと思います」。覚悟を決めて取り組むつもりだ。

打ち出すキャラクターは「かわいらしさ」だ。背番号64のルーキーは、先代の代名詞も引き継ぐ。「普段は、かわいいと言われた方がうれしいです。試合ではかっこいいプレーを目指します」。昨季までの「64」谷口(今季から4)は「かわいすぎるスラッガー」として有名。「僕も頑張りたいです」と意欲十分だ。

入寮から1週間以上が経過。プロの雰囲気にも慣れ始め、同期とも「仲良くなってきました」と徐々に同期の絆も深まってきた。朝は吉田輝、柿木の部屋を訪れて起床係も務める優しさあふれる男。誰からも愛される選手を目指していく。【木下大輔】