中日は4日、沖縄・北谷キャンプで新型コロナウイルスに感染した立浪和義監督(52)、西山秀二バッテリーコーチ(54)と濃厚接触の疑いがあるとして、1、2軍のコーチ8人と球団スタッフ1人を宿舎の自室で9日まで隔離すると発表した。1軍の監督、コーチ全8人が隔離となる緊急事態を迎え、5日からの第2クールは片岡篤史2軍監督(52)と2軍コーチ3人が代行することを決めた。

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指揮官が新型コロナ陽性で不在となる中日の非常事態は収まらなかった。

球団がコーチ陣で濃厚接触の疑いがあるとしたのは、1軍では、落合英二ヘッド兼投手コーチ(52)中村紀洋打撃コーチ(48)大塚晶文投手コーチ(50)森野将彦打撃コーチ(43)荒木雅博内野守備走塁コーチ(44)大西崇之外野守備走塁コーチ(50)の6人。2軍では、1軍でも指導していた小笠原孝投手コーチ(45)英智育成野手コーチ(45)。一気に8人が隔離措置の対象となり、1軍は監督、コーチの全員がキャンプ不在という事態となった。

立浪監督の感染が発覚した3日は紅白戦に登板する投手を選抜する「ストライクテスト」が行われた。小笠原コーチは2軍から参加した4投手に同行し、英智コーチは初日から1軍に加わっていた。新たに隔離となったコーチ8人はミーティングなどで立浪監督らと接触時間が長かったことからNPBのガイドラインにのっとって判断。立浪監督をはじめとする10人が指導にしてきた選手に該当者はいないという。

濃厚接触疑いのコーチ陣は、隔離3日目と5日目のPCR検査でともに陰性と判定されれば、最短で第3クール初日の10日からチームに復帰する。感染した立浪監督と西山コーチは保健所の指示で体調に変化がなければ11日からとなる。立浪監督と中村紀コーチの名球会コンビによる、ドラフト1位のブライト健太外野手(22=上武大)の直接指導もそれまで一時停止となる。

1軍首脳陣がゼロとなり、5日からは片岡2軍監督と、2軍の山井大介投手コーチ(43)渡辺博幸内野守備走塁コーチ(51)中村豊外野守備走塁コーチ(48)が臨時昇格して指導にあたる。1月末に新型コロナに感染した片岡2軍監督はこの日からチームに合流したばかりで、入れ替わるようにして多数のコーチ陣が隔離となった。立浪ドラゴンズがキャンプ序盤でコロナ禍のあおりを食らっている。

○…チームは練習中、コーチ陣、球団スタッフはマスクを着用し、選手は練習中のみ外している。1日3度の検温、12球団で定めた週に2度以上の検査を行っている。宿舎からコンビニなどへの買い出しはOKで、外食は禁止。キャンプ見学者を事前予約者に制限し、チームとの動線を明確に分け、観覧エリアもメイン球場の客席のみとするなど感染対策を講じている。