<横浜5-4阪神>◇11日◇横浜

 横浜内川聖一外野手(26)が勝利をもぎ取る1発で、首位打者と最多安打の2冠に花を添えた。3-4の7回2死二塁で、阪神阿部から逆転2ラン。「絶対打ってやろうと思っていました」。5回の左前打とあわせ、リーグトップの打率を3割7分8厘に押し上げた。12日に今季最終戦のヤクルト戦(神宮)を残すが、2位のヤクルト青木を3分以上離す安全圏。最多安打との2タイトルは、既に手中にある。

 それでも、謙虚さは変わらなかった。「個人的には充実したシーズンだったけど、チームの勝ちがついてこなかったから、価値は薄くなってしまう」。開幕はベンチスタートだった。出場機会を求めて、外野から一塁転向を受け入れた。6月に規定打席に到達すると、ほとんどスランプなく駆け抜けた。右打者の史上最高打率は99年ローズ(横浜)の3割6分9厘。同じくローズの持つ球団最多安打192本まであと3本。歴史を塗り替える時が来た。