日本ハムが決戦前日の16日にパニック状態に陥った。西武とのCS第2ステージ第1戦の舞台である県大宮で練習したが、劣悪なグラウンドコンディションに選手らが混乱。内野はイレギュラーバウンドが頻発するなど状況に悲鳴を上げた。

 予想以上だった。内外野のシートノックで、とてもプロとは思えないプレーが続出した。捕球姿勢に入った遊撃手の高口の顔面付近にノックのゴロが直撃。二塁手の三木は腰が引け、顔をそむけながら捕球した。真喜志内野守備コーチから「ちゃんといかんかい」と怒声が飛んだほど。三塁でスタメン予定の小谷野が「みんないろいろなところに(ノックの打球が)当たっていましたね」と苦笑してしまうほどの“エラー”続出の最終調整だった。

 外野は天然芝が所々はげ、一部の掘れている個所へ土で埋める作業も目の当たりにした。強力投手陣を中心に守り勝つのがスタイルだけに、不安いっぱいの試運転。梨田監督は「(西武と)同じ条件と言えば、同じ条件」と恨み節は避けたが、厳しい表情。外野席の傾斜が急すぎて、稲葉独特の応援スタイルの「稲葉ジャンプ」をファンができないという、おまけまで付いた。【高山通史】