あの日本一ユニホームがよみがえる!

 阪神が今季の交流戦で球団初の日本一に輝いた1985年(昭60)の復刻版ユニホームの着用を検討していることが13日、明らかになった。当時の1番打者だった真弓明信監督(55)が就任したことで、絶好のタイミングと判断。24年ぶりに“伝説”を解禁する機運が高まっている。1950年代の胸に「OSAKA」と記されたオールドバージョンも候補に挙がり、2月中に最終決定が下される。

 長い球団史の中で、これ以上に勇気づけてくれる「戦闘服」はないだろう。今も阪神ファンの胸に残る85年のユニホームが甲子園に帰ってくる。今季の交流戦で、初の日本一に輝いた同年モデルの復刻を検討していることが分かった。球団首脳は言う。「あれから、もう24年経った。新監督に代わったし、復活させるのに、良いタイミングだと考えている」。交流戦ユニホームのデザインは2月に選考されるが、その最有力候補にノミネートされた。

 阪神では、06年に79年~83年の復刻版を使用し、話題を呼んだ。関西を熱狂させた85年モノとなると、ファンを歓喜させることは間違いない。今オフには当時のメンバーだった岡田前監督から真弓監督にバトンタッチ。新指揮官は恐怖の1番打者として、日本一に貢献。再び袖を通すことになるが、これほど最適な人物はいない。通常シーズン用のユニホーム変更も検討されたが、今回は見送られた。その分、交流戦でプレミアの高い企画が練られることになった。

 85年と言えば1番真弓を核弾頭にバース、掛布、岡田の最強クリーンアップを結成した強力打線の圧倒的な破壊力で勝ち進んだ。ここ数年のチームは、打線の力不足がV逸の要因となっており、身にまとうことで、大きな力を得ることになる。金本、新井や赤星ら現在の猛虎戦士が着用すれば、どのような姿が浮かび上がるのか。想像しただけでも、楽しみなコラボレーションが実現する。くしくもこの日は、吉田義男元監督(75)が会長を務める「天地会」の会合が行われ、85年の美酒を知るメンバーが真弓監督を激励。「岡田野球を継承しながら、今年1年、勝負をかけようと思います」と決意を力強く表明した。

 復刻版としては、他にも胸に「OSAKA」と記された1950年代のオールドタイプもリストアップされている。交流戦後には、使用ユニホームを例年チャリティーオークションにかけ、社会福祉に役立てている。ファンならずとも、レアな一品となることは間違いない。日本一の縁起も担ぎ、真弓阪神を力強く後押しするアイテムになる。

 [2009年1月14日11時5分

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