オリックス宮古島キャンプで16日、アレックス・カブレラ内野手(37)と新外国人ホセ・フェルナンデス内野手(34=前楽天)が場外弾競演で魅せた。初めて一緒に屋外フリー打撃を行い、計104スイングで26本の柵越えを放ち、うち7本が場外弾。大石大二郎監督(50)はローズとラロッカを含む4外国人全員の宮古島残留特権を許可。通算1014発カルテットへの信頼と期待を強調した。

 ゴーンという金属音が響き渡った。カブレラがブチ当てたのは、両翼約98メートルの左中間にそびえ立つ照明灯用の鉄塔。地上約20メートルの高さで、あと数十センチで照明灯が粉々になるところだった。

 球団関係者も「あそこまで飛ばした選手は初めて」と最長不倒を認める仰天の一撃。「170~180メートルは飛んだかな。大きな当たりは日本でもう7、8年打ってるから珍しいことじゃないけど、練習2日目としては自分でもビックリだね」。かつて西武ドームの天井を直撃する180メートル弾など、特大弾を飛ばした男も胸を張った。

 並んで打ったフェルナンデスも負けてはいない。この日は移籍後初となる屋外フリー打撃の競演日。元楽天の4番は元西武の4番に負けじと、バットを振り回した。カブレラの場外弾4発に対し、こちらも左中間場外に消える150メートル場外弾を3発。2人合わせた104スイングでサク越えは26本を数えた。

 大石監督も目を見張った。「ポンポン入ってましたね。特にカブレラは去年より今年の方がいい。WBC効果もあるんじゃないかな」。母国ベネズエラ代表候補に選ばれ最終候補に残る可能性も高いという。1月末まで母国のウインターリーグにも参加し、状態はベストに近い。昨年は5月まで打率2割台前半に低迷したが、今季は開幕からロケットスタートが期待できそうだ。

 カブレラ

 フェルナンデスは長年の友達で、僕の子どもみたいなもの(笑い)。西武時代もお互いスランプに陥ればアドバイスし合ってきたんだ。

 フェルナンデス

 カブレラは素晴らしい選手だよ。彼の打ち方をまねて打たせてもらうよ。

 2人が、4番ローズを挟み、さらに6番にラロッカも控える超強力打線。今季のオリックスが、他球団の脅威となる。【松井清員】

 [2009年2月17日12時15分

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